著名なところでは、初心者から中級者向けの「エレキット」から発売されているプリント基板を使った真空管アンプキットがお手軽です。価格帯もリーズナブルですが、いわゆる「ハンダ付け」さえ上手にできれば完成してしまうため、「自作品」と呼ぶには若干物足りない感じがします。
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真空管アンプの自作の魅力といったら、やはり完成後の「音出し」の瞬間と言えるでしょうか。真空管アンプの初心者であれば、「うまく音が出てくるか?」という期待感であり、上級者となると、「想定したような音質が果たしてでるだろうか?」という感じでしょうか。
当ページでは、自作の真空管アンプや市販されている真空管アンプキットの楽しみ方について、そのバリエーションをご紹介いたします。
真空管アンプキットについて
また、真空管アンプキットは近年の真空管ブーム再来により、多数のメーカーから発売されています。中には、中国や台湾製の格安キットも流通しており、予算、目的に適ったアンプキットを探すには苦労しないでしょう。
当サイトの運営者がかつて購入したことのあるキット販売ショップを以下若干ですがご紹介しておきます。
シャーシー加工の楽しみ
真空管アンプを自作するということは、世界に1台しか存在しない「音」の出るオーディオ装置を作るということになります。また、シャーシー加工から穴あけまで自作する場合、その外観のデザインや、トランスの配置、スイッチやツマミ類に至るまで、すべてが完全な「手作りオリジナルアンプ」の完成となります。
シャーシー加工は、実際に回路図を追いながらハンダ付けをする作業時間より、数倍の時間を要する「力仕事」かもしれません。しかしながら、穴あけ加工済みのシャーシーを購入するよりも、すべてがオリジナルとなった真空管アンプを眺める時間も「至福の時」であるかもしれません。
また、完成後の真空管アンプ自体がインテリアの一部となるため、さまざまな真空管アンプ用の外装製品も販売されています。世界に1台しかないアンプから発せられる真空管のほのかな灯りは、やはり格別というほかありません。
「真空管」を差し換えて楽しむ
真空管アンプの自作を問わず、やはり真空管アンプの楽しみ方といえば、互換性のある真空管に差し換えたり、製造メーカーの違うものに交換したりということになるでしょうか。
真空管には、ビンテージ管と呼ばれる1930年〜1970年頃までに作られたものと、近年の真空管ブームにより海外で作られた復刻版製品があります。国内外を合わせれば相当数の製造メーカーがあり、規格はほぼ一定であっても内部構造や使用部材の材質、品質の違いにより、出力される音質には違いがあります。
真空管アンプに自作派の間では、さまざまな互換性のある真空管本体の差し換えによる音質の違いを楽しんでいます。音質の変化の楽しみ方としては、最もコストのかかるものですが、回路の変更なくできる一番簡単な「改造」といえるのかもしれません。
「パーツ」を変更して楽しむ
真空管を構成するパーツには、コンデンサーや抵抗、電源トランス、出力トランス、チョークコイル、線材などがあります。全く同じ回路図をもとに作ったアンプでも、たった1個のコンデンサー等を交換しただけで、大きな音質の変化を楽しむことができます。自作派中級者レベルになりますと、パーツの変更だけでなくその変更パーツに伴う回路の見直しも行なっています。
そのほか、スピーカーケーブルや100Vの家庭電源を供給している線材を、1930年代にアメリカで使われていた、今思えばとても品質を伴わないものに換えて楽しむといった、とても信じられないマニアも存在するようなとても興味深い世界です。
真空管アンプに関する自作の楽しみ方はさまざまですが、これから真空管アンプを作ってみようか・・・とお考えの初心者の方々が、【真空管.com】サイトに影響を受けて、知らぬ間にこのページに書いてあることを実践していた、といったことが起こることを期待しています。